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袖振り合うも他生の縁

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袖振り合うも他生の縁

もともとは道ですれ違う(袖振り合う)だけのような人であっても、前世による因果によるものであって、なにがしかの意味があるという意味だと理解しています。私は何か特定の宗教を信仰しているということはないのですが、この言葉の価値観や世界観がとても好きです。そして、実際の業務において、この言葉を体現するようなことを経験してきています。

明和地所をご利用になるきっかけ

私はいつごろからか、どのお客様にも「なぜ明和地所に問い合わせしてくれたのか?」を伺うようにしています。不動産業者とはその業界のイメージから気軽にはなかなか入りにくいものだと思っています。だからこそ、そんな不動産会社に問い合わせするにはそれ相応の理由があり、そしてそれはそのお客様のことを知るきっかけになりうる、と考えています。「浦安に住みたいをよんでいたから」や、「息子への手紙を読んでいたから」という大変ありがたいものや、「近くにあったから」とか、「いろんな業者に回る中で」だったり、珍しいところでいうと「交番に聞いた」なんてものもありました。お客様がおっしゃる理由は実にいろいろなものがあります。

思いがけない回答

とあるお客様の返答を今でも鮮明に覚えています。
今泉さんのこと実は以前から知っていました。よくコンビニで立ち読みしてましたよね?
血の気が引きました。そのお客様は一時期、弊社近くのコンビニで働いていた方だったのです。
お恥ずかしい話ですが、今から遡ること10年前の私には恥ずべき習慣がありました。業務中の息抜きでコンビニに行って週刊誌を何冊か立ち読みするというものです。当然今はやっていません。ただ立ち読みするだけではさすがに申し訳ないと思って、いつもその帰りにコーヒーを買って帰ったという記憶があります。私としてはそんな素行の悪い人間だったことが筒抜けだった事実を知り、逃げ出したい思いでいっぱいでした。「どんなに今いい人面したって、立ち読みするような奴なんでしょ!」って見透かされているみたいだからです。しかし、そのお客様は大変ありがたいことに、そんな幼稚な私に対して悪感情はなかったとのことでした。

コンビニの利用客

そのお客様がおっしゃるには、コンビニの利用客には本当にいろいろな人がいて、態度の悪い人は徹底的に感じが悪かったそうです。「明和地所の社員はちゃんと挨拶もするし、態度もいい人ばかりだった」と、とてもありがたいことをおっしゃっていただき、結果として、このお客様からはお取引をご用命いただくことができました。後で知ったのですが、近隣の他の不動産業者には過去の経験から、問い合わせすらせずに、もとより弊社に任せるつもりで弊社にのみお声掛けいただいていたそうです。

「明和地所の今泉」と「今泉向爾」の差

ここまでご贔屓にしていただいたことを大変ありがたいと思うとともに、正直怖さも感じました。私も含め、明和地所の仲間はほとんど市内に在住しています。同時に、自らが客になる場面が無数にあります。それもこれもすべてこのように自分や明和地所の業務に降りかかってくるんだという事実を改めて理解しました。自分は普段から変な態度や行動とっていないだろうか、周囲の人に恥じることのない行動をとっているだろうか、と。
思い返せば、地元の友達やそのご家族の不動産取引に何度も立ち会っています。子供の運動会に行ってみれば必ず過去お取引いただいたお客様が何組かいます。駅前のスーパーに行けばだいたい友人か、お客様かと出会います。そして私が気づいていない中でも同様に、たくさんのお客様に見られているであろうことも想像に難くありません。
どの場面でも、お相手からすれば、当然ながら日常生活の延長線です。私がその時オンかオフかなんて関係なく、「明和地所の今泉」と「今泉向爾」の差なんて存在しません。改めてそんな事実に気づかせてもらえた大変ありがたいお客様でした。

利用客としての自己満足

それからというもの、以前に増してより普段の行動から襟を正すように心がけるようになりました。自分が客になる場面では、「どちらが優位」ではなく、よりお互いが心地の良い時間を過ごすために対等なパートナーとしての関係性を築けるようになりたいと思っています。
私の自己満足の範囲だとは思いますが、客であるこちらが感謝と敬意を忘れなければ、何度も利用するうちにだんだんと関係性がよくなり、お店の方もとてもよくしてくれることが多いです。そしてだんだんと友達に近い状態になったりもします。友達が取引相手になることがあるのと同時に、取引相手だって友達になることがあります。
そのような関係が一つ一つ増える毎に、結果として、私自身も小さいながら自己満足を感じることができたりします。

オンとオフの延長線

最近話題になることが増えてきた、「モンスターカスタマー」とか、「カスタマーハラスメント」とかっていう言葉を聞くと、とても残念に思います。そのような方って、きっとその方の中ではオンとオフが完全に分かれていて、オフの延長線にオンを感じることがないんだと思います。また、そこまでいかなくとも、飲食店などで、店員さんにとてもそっけない態度をとっている方を見ると同じ思いを感じます。そこには誰の幸せや満足感も存在していないように思います。
この自己満足は人様に押し付けるものでもないですし、共感を求めるようなものでもありません。でも、少なくともサービスの提供側が、オンとオフを完全に割り切っているようであれば、受け手は当然にこのような関係を希望していても得ることができないものでしょう。

社会の中での連続性

弊社には私と似たような考えを持っている者が多くおり、それぞれが独自のコミュニティーを持っています。市内に在住し、オンとオフとをあえて分けないものが多くいるからこそ、見せられる強みというものもあると感じています。その一端として、最近の人材採用のほとんどは、市内在住者を限定としたり、関係者のご紹介などからとなっています。社会の中での連続性があれば素晴らしいサービスを提供できるわけではないですが、その連続性は一つの良いサービスにつながりうるものだと思います。
袖振り合うも他生の縁
この言葉の世界観をこれからも大事にしながら、目の前のお客様にとって「一生涯付き合える、住まいのプロフェッショナル」であるために日々精進していこうと思います。
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ライターについて

資産活用部 今泉向爾

不動産業界には海千山千の人間が多くいます。私もこの業界にいることでオモテヅラだけがいいと感じる人に多く会ってきました。時に人を信じるということはとても大事ですが、その人がどのような状況に身を置いている人なのか、そして自分が今どのような状況に置かれているのかを冷静に俯瞰することで、より良い不動産取引体験につながることと思います。今回のコラムを読んだ方が一人でも不幸な不動産体験から縁が切れることを願って止みません。