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新浦安は「液状化」する。だからこそ、住みたい。

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タイトル、思い切りました。もちろん、理由があります。

今、首都圏では不動産の売買価格が上昇しています。きっとオリンピック効果もあるでしょう。今週の日経ニュースでは、2年連続地価上昇の記事を目にしました。そして浦安も、2年ぶりに基準地価が上昇に転じたそうです。ただし、基準地価と不動産価格は必ずしも連動しません。基準地価が上昇しても、不動産価格が上昇するとは限らないということです。

この新浦安を含め、湾岸エリアの一部の地域では〝都心まで電車で20分圏″という好立地にも関わらず、価格上昇という波の影響は、まだ大きくありません。

新浦安駅前広場

※2011年4月、東日本大震災で被災直後に開催した地盤工学セミナーの様子はこちらからご覧いただけます。

なぜ?その理由の一つとして考えられるのが、2011年3月に発生した東日本大震災での悪いイメージが残っていることです。

先日、ちょうど中山競馬場へと、遠征に来ていた叔父と会って話したとき (競馬のことはよく分かりませんが…)

「浦安は液状化するから、危険やで。普通、そんなとこに家なんか建てたらアカン。」

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※写真はイメージです

浦安に住む私に、そう言いました。なかなかの無神経さに若干呆れつつも、貴重な意見だと聞き入れました。当の叔父は、兵庫県に住んでいます。しかし、そんなに遠くの人にまで 『浦安=液状化』 のイメージが定着してしまっていることに驚きです。

このイメージは、今後もそう簡単には払拭されないのではないでしょうか。それでも、震災直後から下がり続けた浦安の相場は、月日の経過とともにその下げ勾配は緩やかになり、ここ最近は既に下げ止まったという印象を受けます。

お客様の層を見ると、子育て世代には、まだまだ人気健在のようで悪いイメージもあるが、それを超える良い面もあるようです。だからこそ、今がチャンスだと思えませんかね?

ちなみに、世間一般では「液状化」=悪いイメージが定着しているようですが、浦安で被災した私自身の考えは 真逆 です。

液状化 = 良いイメージ

私は自分のブログや、震災後にセミナー活動を通じて何度も、何度も「もういい加減、しつこいよ」と言われるくらい、繰り返し言い続けてきたこと。

ここでもう一度、言わせてください。

「液状化は、安全です。」

「液状化は、人の命を守ります。」

そう思うには、いくつかの理由があります。

例えば、震度7だった阪神大震災の『死者の帯』(死亡者の出たエリアの分布図のことです)を検証してみたところポートアイランド等、一部の地域は何故か上手く避けられています。

震災の帯

阪神・淡路大震災調査報告編集委員会編・阪神淡路大震災調査報告より引用

更に、1964年『新潟地震』では4階建ての団地が基礎ごと根こそぎ横転してしまうという衝撃的な事態が起こりました。

しかし、この被害による死傷者数は人でした。新浦安でも、私が訪問した400軒の被災者の方々は、口を揃えて「吐き気を感じる」と言うほど家が傾いていたにもかかわらず 全員無傷 でした。

更に驚いたのは、3分間も揺れ続けた地震のなかで 「コップひとつ落ちなかった」 というのです。なぜ、これらのような事が起きたのか?

その答えは「液状化」したからに他なりません。

更に、過去90年間を遡って液状化被害について調査しましたが建物の倒壊が原因で亡くなった方は人でした。お豆腐のように “ぷるぷる” 液状化した柔らかい地盤が、地震の “衝撃を吸収” したんですね。これを『免震効果』と言います。聞いたことありませんか?車のサスペンションと、似た効果です。

ただし、ここで注意しておきたいことは地盤が液状化して、お豆腐状態になっているのは震度5強以上で揺れている真っ最中と、そのあと1分程度まで。

つまり、液状化する地域の地盤は、普段からお豆腐のように柔らかいわけではなく、大地震の、その瞬間だけその効果を発揮するわけです。そして、我々の命を地震の危険から守ってくれます。

ただし、家は傾きますよ。

何も、対策をしなければ。

だから今では、新浦安で新築する方のほとんどが、地盤改良を行っているようです。

しかし「地盤改良」 と 『液状化対策』この2つは、全く別物です。それだけは、しっかり覚えておいてくださいね。

ちょっと理屈っぽい話になりますが物事をしっかりと理解するためには『言葉の定義』が、とても重要だと思っています。「地盤改良」と『液状化対策』それぞれ定義を決めてしまいましょうか。

【定義】 「地盤改良」とは

→ 地震などの外的要因に関わらず、その土地が “建物の重さによって” 地盤沈下の可能性がある際、人工的に地盤を補強する工事のこと。

【定義】 『液状化対策』とは

→ 地震などの外的要因によって、建物直下の地盤が「液状化」すると想定される際、建物の沈下・傾斜を抑制するため、人工的に地盤を補強する工事のこと。

こうやって比較してみると、よく分かります。どちらも「人工的に地盤を補強する工事」という意味で同じだけど地震など〝外から及ぶ被害″ が考慮されているか?という点で、この2つは大きく異なります。

そして、皆さんはどちらを望まれているでしょうか?〝外から及ぶ被害″のなかでも「液状化」は特質です。しかし、住宅販売のプロですら「地盤改良」を『液状化対策』と混同してお客様に勧めている場合が大半です。

( 別記事:液状化対策で成功する人失敗する人『杭じゃ、液状化被害は防げない』編 )

液状化対策は、液状化専門のプロに相談しましょう。そして「液状化」についてきちんと知ることができれば値下がった今がチャンス!と思えるかもしれません。

ちなみに、私は2012年に新浦安にマイホームを購入しました。だから、もう2年経ちますね。気付けば、あっという間でした。結構住みやすいですよ、この街。個人的には、おすすめです。

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