昨今の新型コロナウィルスの感染拡大に伴い日本全体的にも、地域的にも大きな経済的な悪影響が広がりつつあります。
感染拡大予防のため、都市封鎖（ロックダウン）なんていう怖ろしい状況まで想定され始めています。
これ以上の感染拡大防止のため、やむを得ない状況での都市封鎖などの措置は致し方のないもの。
けれど、非正規雇用の方々は罹患というリスクに加え、一方的な休職や失職というリスクにもされされてしまっています。
未だに（4月2日時点）政府による明確な救済措置が発表されない中、とても多くの方が当面の生活に困惑していることと思います。
そこで、既存の制度で活用できるものの一つをご紹介したいと思います。
離職により家賃の支払いが苦しくなってしまう方を補助する制度があります。
浦安市社会福祉課が担当する「住宅確保給付金」です。
対象者は離職者であり、休業や急な収入減少は対象になりませんのでご注意ください。
「住宅確保給付金とは」
離職者であって就労能力及び就労意欲のある方のうち、住宅を喪失している方又は喪
失するおそれのある方を対象として住宅費を支給するとともに、自立相談支援機関によ
る就労支援等を実施し、住宅及び就労機会の確保に向けた支援を行います。支 給 額：下記を上限として、収入に応じて調整された額を支給
46,000円（単身世帯） 55,000円（２人世帯） 59,800円（３人～５人世帯）
支給期間：３ヶ月間（一定の条件により３ヶ月間の延長及び再延長が可能）
支給方法：大家等へ代理納付
浦安市HPより
つまり、住居がない方の借りるための初期費用及び家賃の補助に加え、急な離職により毎月の家賃の支払いが厳しくなってしまった方も対象となります。
補助を受けるための条件は以下4点です。
① 離職等により経済的に困窮し、住居喪失者又は住居喪失のおそれがある。
② 申請日において、６５歳未満であって、かつ、離職等の日から２年以内である。
③ 離職前に、主たる生計維持者であった（離職前には主たる生計維持者ではなかったが、
その後離婚等により、申請時には主たる生計維持者となっている場合も含む。）
④ 申請日の属する月の、申請者及び申請者と同一の世帯に属する者の収入の合計
額が次の表の金以下である（収入には、公的給付を含む）
世帯人数 基準額 家賃上限額 収入基準額 1人 84,000円 46,000円 130,000 2人 130,000円 55,000円 185,000円 3人 172,000円 59,800円 231,800円 4人 214,000円 273,800円 5人 255,000円 314,800円 ⑤ 申請日において、申請者及び申請者と同一の世帯に属する者の預貯金の合計額が
次の表の金額以下である。
世帯人数 金融資産 1人 504,000円 2人 78万円 3人以上 100万円 ⑥ ハローワークに求職の申込みをし、誠実かつ熱心に常用就職を目指した求職活動
を行うこと。
⑦ 国の雇用施策による貸付（職業訓練受講給付金）及び地方自治体等が実施する
類似の給付等を、申請者及び申請者と同一の世帯に属する者が受けていないこと。
⑧ 申請者及び申請者と同一の世帯に属する者のいずれもが暴力団員でないこと。浦安市HPより
残念ながら、昨今の新型コロナウィルスによる影響下での、急な収入減や休業などは本制度の対象外となってしまいます・・・
現在失業手当などを受給している方は上記の基準額や収入基準額に含められるので注意が必要です。
まるまる家賃全額が補助されるわけではないですが、離職により収入が閉ざされてしまっている中とても有用な制度かと思います。
ただ、できれば離職者を対象に絞るのではなく、雇主都合の急な収入減や休業も対象に含むような措置があるとなおよいと思います。
行政によるさらに踏み込んだ救済措置が望まれます。
詳細は以下浦安市作成資料をご参照ください。
≪住宅確保給付金のしおり≫
http://www.city.urayasu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/013/518/zyuukyokakuhokyuuhukin.pdf
追記
2020年8月7日、日経新聞で新型コロナウイルスによる影響で困窮した場合の住宅ローンの救済措置が検討されている、ということが報道されました。住宅金融支援機構のフラット35では最長15年の延長が検討されているようです。
