営業時間:10:00 ~ 18:00 水曜定休 0120-948-614

浦安で建てる戸建の耐震強度について。首都直下地震や津波にはどこまで耐えられるのか?

0

こんにちは、小野です。

 

これから戸建を新築する人のほとんどが、マイホームの耐震性を心配されるのではないでしょうか。

 

これまで、地盤対策については様々な角度から意見を述べさせていただきましたが、建物の構造はどのようにすれば安心なのでしょう。

 

まず、皆さんは建物に耐震等級というものが存在するのはご存知でしょうか?

 

日本での等級は3段階ございまして、建築基準法を満たす為には最低でも耐震等級1を満たさなければなりません。

耐震等級は1?3まであり、数字が大きければ耐震性能も高くなるというものです。

 

耐震等級1は、『極めてまれに発生する地震でも倒壊しない程度の耐震性』というのが設計の目標となっています。

 

耐震等級2は、その1.25倍の強度で、震災時の避難場所となる「学校」や「体育館」などがこの基準に該当します。

 

耐震等級3は、1.5倍の強度を満たすもので、

これは「消防署」や「警察署」など災害時に防災の拠点となる建物がこの基準に該当します。

これらの強度を満たす為には、建築時の『構造設計計算』が必須となり、

その設計において必要と定められた耐震補強の金物や、耐震壁を必要とされる箇所に採用することになります。

 

ちなみに、“木造の2階建て住宅”というのは、『構造設計計算』が義務となっていないため、もちろん耐震証明は出ないので、一般の方がその家の耐震性を確認することは困難であるといえます。

 

わたしは、せっかく建てるのであれば『耐震等級3』を取得した住宅をおすすめします。少し間取りに制限がかかりますが、そんなに難しいことではないので是非検討してみてください。

 

 

皆さんもご存知の通り、新浦安の地盤というのは液状化します。

しかし、前の記事でも述べました様に、液状化地盤は地表へ伝わる地震動を軽減させる、

いわゆる『免震効果』がございます。

 

今回の地震の影響をご覧頂ければ分かるかと思いますが、

液状化被害を受けた住宅では、家が真っ直ぐそのまま傾く被害がほとんどで、

家屋の倒壊や、瓦の破壊などの大きな被害は出ませんでした。

 

それが、免震効果です。

 

私は、阪神大震災で直下型地震を液状化しない地盤で経験しましたが、

近所のマンションの1階部分が抜け落ちたり、屋根の瓦が大破したり、柱が折れたり、外壁が剥がれ落ちたりという、破壊的な被害を目の当たりにしました。

それと比較すると、今回の地震は全く違う性質だったと言い切れます。

確実に液状化地盤の免振効果が発揮されていると直感的に感じました。

 

 

だから、家の構造さえ耐震等級3を満たして作っていれば、家に居て命を落とすことはまず考えにくいです。

 

しかし、耐震等級を全く知らずに新築を建て替え、もしくは購入することは大変危険であると思います。

 

特に、液状化しないエリア、地震動の伝わりやすい地盤に家を建てる方は要注意です。

 

 

更に、津波被害についてですが、過去の津波被害の歴史を省みると、

今から310年前に、浦安市で最大高さ2mの津波が到達しております。

 

最近よく「想定外の津波が来たらどうすればいいの?」という質問を頂きます。

それは、三陸沖で発生した津波が「想定外」と報道によって広まっているからであると感じております。

 

しかし、今回の三陸沖の津波被害というのは、本当に想定外だったのか?

 

今から120年前の1896年に、日本史上最大である38mの津波が発生しています。

その事例を無視し勝手な想定を立て、それに対して「想定外」だったと言っていますが、それを「想定外」と私は思えないです。

 

「想定」とは時に行き過ぎます。

そりゃ、50mの津波を想定して対策を立てていれば、おそらくどんな津波も防げると思いますが、

本当にそこまで必要かというと、そうではないと思います。

 

これまでの歴史で受けた被害をもう二度と繰り返さない為の対策が、

適切な「想定」なのではないかと思います。

三陸沖でも、38mの津波に対しての対策をしていれば、今回の被害は未然に防げたはずです。

 

だから、浦安では310年前に到達した2m級の津波に対して考えられる限りの対策をするべきであると考えます。

 

それ以上の津波が来ることは、歴史上考えられません。

 

そしてそれは、歴史上予想することが出来たはずだった、三陸沖の津波に対する恐怖とは明らかに違うのです。

 

浦安は干潮時に6mの防波堤に囲まれています。

まず、津波の被害は受けないと思いますが、

万一、満潮時に百年に一度の高潮が発生した瞬間に、3百年に一度の地震が発生した場合、50?100cmの津波が防波堤を超えて市内に進入して来る可能性があります。

 

その場合床下浸水が考えられますが、

その高さの津波が来たときは念のため家中の窓と扉を開けましょう。

 

そうすれば、たとえ床上浸水したとしても、波は窓を通り抜けて家は破壊されずに済みます。

 

半分冗談みたいな話しですが、具体的に想像できない大きな被害に対してあまりびくびくしながら生活するよりも、

現実的に考えられる範囲の被害に対してしっかり備えて、

安心した豊かな暮らしを送ることのほうが重要ではないかと思います。

 

皆様の津波に対する考えの参考にして頂ければ幸いです。

 

失礼致しました。

 

シェア

ライターについて

お問い合わせ

    お名前

    メールアドレス

    電話番号

    お問い合わせ内容

    Fudousan Plugin Ver.6.3.0

    浦安で建てる戸建の耐震強度について。首都直下地震や津波にはどこまで耐えられるのか?

    0

    こんにちは、小野です。

     

    これから戸建を新築する人のほとんどが、マイホームの耐震性を心配されるのではないでしょうか。

     

    これまで、地盤対策については様々な角度から意見を述べさせていただきましたが、建物の構造はどのようにすれば安心なのでしょう。

     

    まず、皆さんは建物に耐震等級というものが存在するのはご存知でしょうか?

     

    日本での等級は3段階ございまして、建築基準法を満たす為には最低でも耐震等級1を満たさなければなりません。

    耐震等級は1?3まであり、数字が大きければ耐震性能も高くなるというものです。

     

    耐震等級1は、『極めてまれに発生する地震でも倒壊しない程度の耐震性』というのが設計の目標となっています。

     

    耐震等級2は、その1.25倍の強度で、震災時の避難場所となる「学校」や「体育館」などがこの基準に該当します。

     

    耐震等級3は、1.5倍の強度を満たすもので、

    これは「消防署」や「警察署」など災害時に防災の拠点となる建物がこの基準に該当します。

    これらの強度を満たす為には、建築時の『構造設計計算』が必須となり、

    その設計において必要と定められた耐震補強の金物や、耐震壁を必要とされる箇所に採用することになります。

     

    ちなみに、“木造の2階建て住宅”というのは、『構造設計計算』が義務となっていないため、もちろん耐震証明は出ないので、一般の方がその家の耐震性を確認することは困難であるといえます。

     

    わたしは、せっかく建てるのであれば『耐震等級3』を取得した住宅をおすすめします。少し間取りに制限がかかりますが、そんなに難しいことではないので是非検討してみてください。

     

     

    皆さんもご存知の通り、新浦安の地盤というのは液状化します。

    しかし、前の記事でも述べました様に、液状化地盤は地表へ伝わる地震動を軽減させる、

    いわゆる『免震効果』がございます。

     

    今回の地震の影響をご覧頂ければ分かるかと思いますが、

    液状化被害を受けた住宅では、家が真っ直ぐそのまま傾く被害がほとんどで、

    家屋の倒壊や、瓦の破壊などの大きな被害は出ませんでした。

     

    それが、免震効果です。

     

    私は、阪神大震災で直下型地震を液状化しない地盤で経験しましたが、

    近所のマンションの1階部分が抜け落ちたり、屋根の瓦が大破したり、柱が折れたり、外壁が剥がれ落ちたりという、破壊的な被害を目の当たりにしました。

    それと比較すると、今回の地震は全く違う性質だったと言い切れます。

    確実に液状化地盤の免振効果が発揮されていると直感的に感じました。

     

     

    だから、家の構造さえ耐震等級3を満たして作っていれば、家に居て命を落とすことはまず考えにくいです。

     

    しかし、耐震等級を全く知らずに新築を建て替え、もしくは購入することは大変危険であると思います。

     

    特に、液状化しないエリア、地震動の伝わりやすい地盤に家を建てる方は要注意です。

     

     

    更に、津波被害についてですが、過去の津波被害の歴史を省みると、

    今から310年前に、浦安市で最大高さ2mの津波が到達しております。

     

    最近よく「想定外の津波が来たらどうすればいいの?」という質問を頂きます。

    それは、三陸沖で発生した津波が「想定外」と報道によって広まっているからであると感じております。

     

    しかし、今回の三陸沖の津波被害というのは、本当に想定外だったのか?

     

    今から120年前の1896年に、日本史上最大である38mの津波が発生しています。

    その事例を無視し勝手な想定を立て、それに対して「想定外」だったと言っていますが、それを「想定外」と私は思えないです。

     

    「想定」とは時に行き過ぎます。

    そりゃ、50mの津波を想定して対策を立てていれば、おそらくどんな津波も防げると思いますが、

    本当にそこまで必要かというと、そうではないと思います。

     

    これまでの歴史で受けた被害をもう二度と繰り返さない為の対策が、

    適切な「想定」なのではないかと思います。

    三陸沖でも、38mの津波に対しての対策をしていれば、今回の被害は未然に防げたはずです。

     

    だから、浦安では310年前に到達した2m級の津波に対して考えられる限りの対策をするべきであると考えます。

     

    それ以上の津波が来ることは、歴史上考えられません。

     

    そしてそれは、歴史上予想することが出来たはずだった、三陸沖の津波に対する恐怖とは明らかに違うのです。

     

    浦安は干潮時に6mの防波堤に囲まれています。

    まず、津波の被害は受けないと思いますが、

    万一、満潮時に百年に一度の高潮が発生した瞬間に、3百年に一度の地震が発生した場合、50?100cmの津波が防波堤を超えて市内に進入して来る可能性があります。

     

    その場合床下浸水が考えられますが、

    その高さの津波が来たときは念のため家中の窓と扉を開けましょう。

     

    そうすれば、たとえ床上浸水したとしても、波は窓を通り抜けて家は破壊されずに済みます。

     

    半分冗談みたいな話しですが、具体的に想像できない大きな被害に対してあまりびくびくしながら生活するよりも、

    現実的に考えられる範囲の被害に対してしっかり備えて、

    安心した豊かな暮らしを送ることのほうが重要ではないかと思います。

     

    皆様の津波に対する考えの参考にして頂ければ幸いです。

     

    失礼致しました。

     

    シェア

    ライターについて

    お問い合わせ

      お名前

      メールアドレス

      電話番号

      お問い合わせ内容